こばなし
落語が大好きでいつもボサボサの髪に無精髭、おまけにべらんめぇ口調。片やいつもパリっとアイロンの効いたシャツにネクタイ姿で語り口も渋くてダンディー。人は見かけではありませんがどちらの先生がよいですか?という問いがあれば、その答えは半々になるはずです。面白いものですがレッスン中に生徒さんからこんな話を聞いたことがあります「むかし体験に行った教室はピアノの上にご家族の写真が飾ってあったりしてなんか違うなと思って」と。何気ないことなのですが、隣の部屋から元気に遊ぶ子供の声が聞こえるような生活感を心地よく感じる方もいれば、都会の一等地に建つ高層ビルから綺麗な夜景が見えたりする非日常的な空間を求める方も・・・。いろんな先生が居ていろんな教室があるから面白いのだと思います。教室の色は集客に大きく影響しますが万人受けを狙い過ぎず、それでいて個性を活かした教室づくりが大切かもしれません。ピアノ教室は他の職種と比較するには特殊な要素の多い職業ですからコンサルティングの内容も細かなノウハウ・経費削減・税務の見直しなど多岐に渡りますが、ここではあえて定説(商品・集客・販売)をなぞり簡略にまとめてみました。
商品
講師のキャラクターや教室の立地、インテリアやウェブサイトのデザインなどあらゆるものが商品としての要素になります。これにはメソッドや講師の経歴などあらゆるものが含まれますが、ピアノ教室の商品には変えられない部分と変えられる部分があると言えます。時間にもお金にもたっぷり余裕があれば更に経歴を広げたり高いピアノを置いたり、物件を借りたり防音室を増築することだってできますが、まずは今の自分が持っている商品について整理してみることが大切です。
集客
僕が駆け出しの90年代はスクール誌に掲載して電話を待ち資料を送るという時代でした。現在は写真や文章というコンテンツさえあればすぐにウェブサイトを公開できますし、発信する手段も多様ですからその気になれば広告費はほとんどかかりません。様々なオンラインツールを活用しますが、対象にしたい層へ商品を告知できるようなウェブサイトをつくり管理していくことが大切です。集客ではデジタルの占める割合が増えましたが従来のアナログな手法も併せて効果を高めます。
販売
レッスンの継続が販売の軸になりますがこの商品は形ある品物ではありません。不安になるとお月謝を割り算して「今日のレッスンに3000円分の音楽的価値があったか?楽しい時間にできたか?」と単眼的に考えたり、経営の厳しいときは無意識のうちに売ることだけに気持ちが向きがちですが、生徒さんからみてトータルの対価が見合っていると感じてもらえていることが大切です。僕は未だに見落としますが悩む時ほど足を止めて生徒さんの目線に立ち客観的に見つめてみましょう。
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